工業用品の通販なら現場市場>現場の豆知識>防炎シートと難燃シートの比較

防炎シートと難燃シートの比較

防炎シートと難燃シートの比較

今回は、良くお客様から問い合わせをいただく防炎シートと難燃・不燃シートについてご紹介したいと思います。建築用の防炎シートと溶接用の難燃シート(以後、スパッタシート)にて比較していきます。

防炎シートと難燃シートとは

シートに付くキーワードとして、「防炎」「難燃」「不燃」という文字をよく目にされると思います。中でも、防炎シートで多々誤解をされるケースがあります。文字の意味通りに、防炎=炎を防ぐと認識されてしまうケースです。実際は防炎シートもライターの火で簡単に燃えます。それでは、防炎シートとはどういったシートなのかスパッタシートと比較し説明いたします。

「防炎」「難燃」「不燃」の意味

防炎とは

防炎とは、燃えにくい事象のことを意味しています。繊維などの可燃物の燃えやすい性質を改良して防炎性能を与えると、小さな火源(火だね:マッチ・ライター) を接しても炎が当たった部分が焦げるだけで容易に着火せず、着火しても自己消火性(自ら延焼拡大を停止する性能)により、容易に燃え広がることはありません。こうした性能を「防炎性能」といいます。

参照:公益財団法人 日本防炎協会 https://www.jfra.or.jp/home/what.html

まとめると、防炎=燃えるけど燃え広がらない(自己消火性がある)性能のことになります。

▼防炎シートに着火しました。穴は空きましたが燃え広がりにくいです。



難燃とは

難燃とは、材料が5分間「燃焼しない」「防火上有害な変形、溶融、き裂、その他の損傷を生じない」「避難上有害な煙又はガスを発生しない」ことをいいます。似た用語に準不燃、不燃があります。性能は同じですが火熱に耐える時間が違います。不燃>準不燃>難燃の順で耐える時間は短くなります。

参照:建築学生が学ぶ構造力学 http://kentiku-kouzou.jp/kentikushi-nannentoha.html

溶接現場で使用されるスパッタシートやキャンプなどでよく使われる焚火シートは難燃シートになります。

▼難燃シートに着火しました。焦げましたが大きな損傷はないです。

強度について

防炎シート・難燃シートどちらも引張強度としては十分な強度があり、手で引っ張った程度では破れません。しかし、カッターなどの刃物では切れます。

防水性について

防炎シートは、3層構造になっており、真ん中の布地を樹脂でコーティングしてますので水を通すことはありません。しかし、最近ではブルーシートのような軽量タイプの編み込まれた防炎シートもありますのでご注意下さい。スパッタシートは、規格がさまざまですので一概には判断が出来ませんが、防水性はありません。一部、シリコンコーティングが付いている面は、水を弾きますが防水目的ではありません。

▼防炎シートの場合。水を通さないのでどんどん流れていきます。

▼コーティングのない難燃シートの場合。水をどんどん吸収します。

▼コーティングのある難燃シートの場合。水をはじきますが、気持ち心もとないです。

表示モード: スマートフォン | PC
このページの上部へ