レーザー距離計の使い方は簡単!天候や素材に注意して計測しよう
レーザー距離計は、小さな端末ひとつで距離が正確に測れる道具です。
使い方も簡単なので、工事・建設・内装などの現場仕事の他にもゴルフ・DIY・模様替えなど個人でもよく使われています。
面積や等間隔など測定に関する付加機能がついた製品も多く、1つあると大変便利。
ただ、天候や素材など使用時に注意すべき点もあるので今回詳しく解説します。
レーザー距離計とは?レーザーで2点間の距離を測る道具
Leica レーザー距離計ライカディスト X4 DISTO-X4
レーザー距離計とは可視光レーザーを使用した距離計です。
端末からレーザー光を発し、反射されて帰ってくる速度によって距離を計測する仕組みです。
赤い可視光レーザーが主流ですが、近年ではより視認性の高いグリーンレーザーを使った製品も販売されています。
● 建設業
● 土木業
● 電気工事
● 造船業
● 製造業
● 不動産業
● 土地の調査
● 内装・インテリア
といった広い分野で利用されています。
以前は価格も高くプロが仕事として使うことが多かったのですが、近年低価格化が進み安いものは数千円で購入できるようになりました。
それにより、DIYやゴルフなど趣味の現場でも使われています。
計測できる距離は商品のスペックによって異なり、安価なものだと数十メートル、上位の機種は数百メートルをミリ単位で測れます。
レーザー距離計の種類
続いてはレーザー距離計の種類について見ていきましょう。距離測定以外の付属機能についても紹介致します。
屋内用
シンワ レーザー距離計 L-Measure BK 20 大型液晶 78156
屋内向けのレーザー距離計は最大で50〜70mほど計測できるモデルが多いです。
屋内での加工作業・不動産・内装・DIYなどでよく使われます。
屋外用と比べると計測できる距離が短く機能的にもシンプルな製品が多いですが、その分価格が数千円〜2万円程度と比較的安く手に入れられるのが利点です。
屋内専用のレーザー距離計は、屋外では使用できないのでご注意ください。
屋外用
ボッシュ レーザー距離計 測定範囲0.08〜150m GLM150C
屋外用のレーザー距離計は数百メートルから1,000メートル超と、屋内用よりも長い距離を計測できます。
以前は屋外で使用できないレーザー距離計も多かったのですが、太陽光の下でも計測できるようになり建築業や土木業、土地調査などでもレーザー距離計が用いられています。
屋外用のレーザー距離計は内蔵されている測定センサーの性能が高いため、価格も数万円〜とややお高め。
1,000メートル以上の長距離を測れるものだと10万円〜数十万円するモデルもあります。
付属機能付きのモデルも
レーザー距離計には距離の計測以外にも、
● 角度測定
● 勾配測定
● 標高差測定
● 等間隔測定
● 面積測定
● 体積測定
● GPS機能
● Bluetooth機能
● 防水機能
● 防塵機能
● よく使う機能のお気に入り登録
など、様々な機能があります。
専用アプリと連動して、各種計測データをリアルタイムで管理できるレーザー距離計も増えてきています。
また、距離計にライトがついていて暗所や夜間でも使いやすい機種も人気があります。
レーザー距離計の精度は音波・電波よりも高い
レーザー光は障害物の影響を受けにくく直進性に優れていて、ピンポイントで対象物を捉えられるため高精度な測定が可能です。
これは同物質中(空気や水中など)では直進し広がりにくいという光の特性を利用したもの。
同じく反射までの速度を取る音波・電波を利用した距離計は、扇状に広がる性質により障害物の影響を受けて計測値にバラつきが出てしまいます。
製品にもよりますがレーザー距離計は数十メートルの計測だと、誤差およそ±1.5〜±3mm程度とごくわずかで、条件に気を付ければ正確な測定をしやすいのが特徴です。
唯一の国際規格ISO16331-1
より正確性にこだわる方は、レーザー距離計の国際規格である「ISO16331-1」に適合した製品を選びましょう。
かつてはレーザー距離計はメーカーごとの基準で生産されており、製品ごとに精度基準が異なっていました。
この状況を変えるため、ライカジオシステムズ社が中心となり策定されたのが国際規格であるISO規格16331-1です。
ISO16331-1は、
● 好条件(室内・白い壁・明るさ3,000ルクス)
● あまり好ましくない条件(室外・太陽光30,000ルクス)
● 特定の条件(決められたターゲットプレート、対象物の反射が強い・弱い状態)
など細かく決められた条件下で検査を行います。
これにより、製品のスペックを同一の基準で比較できるようになりました。
レーザー距離計の使い方3ステップ
レーザー距離計の使い方は非常に簡単なので、機械に苦手意識がある方でも手軽に距離が測れます。
どのくらい簡単なのか見ていきましょう。
電源を入れる
まずはレーザー距離計本体の電源を入れます。
面積や角度を測る場合はモード選択が必要ですが、直線距離を計測する場合はそのままで大丈夫です。
そのままボタン(△などの形状が多いようです)を押すと可視光レーザーが出ます。
起点に距離計を置き終点にレーザーを当てる
起点に距離計を起き、終点(計測したい部分の端)にレーザーを当てます。
起点はレーザー距離計本体の一番下の部分に設定されていますが、先端部分に起点を変えられる機種もあります。
計測ボタンを押す
終点にレーザーを当てたら再度ボタンを押すと計測結果が表示されます。
これで計測は終了です。
初めて使う方でも数秒で作業できるほど簡単ですよね。
レーザー距離計のピタゴラス計測とは?
ピタゴラス測定とは、同じ面の2点間の距離を測れる機能です。
画像引用元:レーザー距離計のピタゴラスとはどういった距離を測定できるのでしょうか。 - シンワ測定株式会社
たとえば、壁についてる窓の高さや、壁の横幅、建物の高さなどがを計測する時に使用します。
レーザー距離計を使う時の注意点
レーザー距離計は便利なアイテムですが、使用環境によっては気を付けなければならないポイントがあります。
屋外で使う時は天候に注意
屋外で使用する場合雨や雪などが降っていても使えますが、大雨や大雪などで天候が荒れている場合は正確な測定ができないことがあります。
雨天時の使用は防水機能がついたレーザー距離計をご使用ください。
レーザー照射先の素材にも注意
レーザー照射先の素材がガラスや水などの場合は測定ができません。
透明性が高くレーザー光が透過してしまうためです。
他にも、空中から水底など異なる物質間での測定は光が屈折するので測定はできません。
プールサイドからプールの深さを測る時などは、水を抜いた状態にした上で測ってください。
また、照射先の色も測定距離に影響します。
比較的測定しやすいのは白・黄色・茶色などのカラー。反対に黒・緑・青などは、光を吸収して反射しにくいので測定可能距離が短くなります。
測定しにくい場合はレーザー距離計用の反射板などを使って見てください。
まとめ
レーザー距離計はコンパクトな端末で様々な計測ができます。
屋内での使用ならリーズナブルな機種でも十分使い勝手が良いですし、屋外用は高性能なモデルが多く作業の効率アップが期待できます。
使い方も簡単なので、使用感よりもスペックで製品を選びやすいのもポイント。
現場市場では、手軽に使えるものから本格仕様まで多くのレーザー距離計を取り扱っております。
現場作業やDIYでレーザー距離計を使いたいという方は、ぜひ商品一覧ページもチェックしてみてください。
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この記事を書いた人
ヤス
愛車はシトロエンC3。前職は家具メーカーのECサイト運営。現場市場の企画・撮影を担当。知られざる「現場にあると嬉しいモノ」を知ってもらうことを目的に活動中。休日の日課はもちろん洗車です!
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ヤスのコメント
1人でも現場で簡単に計測作業が出来るレーザー距離計は本当に凄いアイテムだと思います。モノによっては約1Kmまで計測出来るものもあるので驚きです。
そういえばゴルフで使うこともあるって知っていましたか?形状は現場用と全然違いますが意外な場所でもレーザーの仕組みは使われています。
余談ですが、ホールインワンでおごるというゴルフ界の仕組みがいまだによく理解が出来ない派です。