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トラックの昇降設備設置義務とは?おすすめの昇降設備も紹介

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トラックの昇降設備設置義務とは?おすすめの昇降設備も紹介

2024年4月の労働安全衛生規則改正により、最大積載量2t以上の貨物自動車には昇降設備の設置が義務化されました。
背景には荷役作業中の墜落・転落事故の多発があります。

この記事では、義務化の内容や罰則、対応に適したおすすめ昇降設備をわかりやすく解説します。

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昇降設備が義務化された理由

厚生労働省の発表によると、陸運業の労働災害の約7割が荷役作業中に発生しており、その中でも最も多いのが墜落・転落災害です。特に最大積載量5t以上のトラックで約5割、2t以上5t未満で約4割と、2t以上の車両での事故が大半を占めています。車両の種類別では、平ボディやウイング車など側面を解放できるタイプで多く見られます。

引用元:厚生労働省|労働安全衛生規則の一部を改正する省令案等の概要(陸上貨物運送事業関係)

こうした災害は、雨天で荷台やステップが滑りやすくなったとき、重量物を抱えて両手がふさがっているとき、長時間作業で疲労が蓄積しているときなど、日常的な作業環境で簡単に起こり得ます。特に荷物を持ちながらの昇降はバランスを崩しやすく、一度足を滑らせると重大な怪我につながります。

このため、最大積載量2t以上の貨物自動車には昇降設備の設置が義務化されました。安全な昇降設備を使用することは、法律遵守だけでなく、現場で働く人の命と健康を守るために欠かせません。

昇降設備の設置義務化はいつから?

トラックの昇降設備設置義務は、労働安全衛生規則の改正省令が施行された2023年10月1日から適用されています。これにより、最大積載量2t以上の貨物自動車にも昇降設備の設置が義務付けられました。

従来は5t以上の車両のみが対象でしたが、事故防止の観点から対象範囲が拡大されています。対象車両を保有・運行する事業者は、法令施行日以降の運行時に必ず昇降設備を備え、適切に使用しなければなりません。

違反すると罰則の対象となるため、早急な対応が求められます。

引用元:厚生労働省「労働安全衛生規則等の一部改正のポイント」

改正内容と基準について

労働安全衛生規則改正では、昇降設備設置義務の対象が従来の最大積載量5t以上から、2t以上5t未満の貨物自動車にも拡大されました。特に注意すべきは、荷台の側面が構造上開放されている平ボディ車や、側面を開閉できるウイング車です。

これらは荷役作業時の昇降頻度が高く、墜落・転落事故が多発しています。また、テールゲートリフターを搭載している車両も対象となる場合があります。

自社の車両が対象かどうかは、車検証の「最大積載量」欄で確認できます。2,000kg以上であれば原則として義務対象です。さらに、荷台構造や付属装置によっては保護帽の着用義務も併せて発生するため注意が必要です。

<改正ポイント早見表>

最大積載量 車両タイプ例 昇降設備義務 保護帽義務
5t以上 全車種
2t以上5t未満 平ボディ車、ウイング車
2t以上5t未満 テールゲートリフター付車両 〇(一部例外)
2t未満 全車種 △(望ましい) △(望ましい

〇=義務、△=望ましい措置


引用元:厚生労働省「トラックでの荷役作業時における安全対策が強化されます」

昇降設備には、車両備え付けのステップのほか、可搬式の踏み台やはしごも含まれます。ただし、十分な幅と滑り止め加工のある踏面、安定した設置、三点支持を可能にする手すりやグリップが推奨されます。

これらを備えることで、雨天や荷物を持った状態、疲労時などでも安全に昇降でき、事故防止につながります。

・2t以上のトラックも設置義務の対象に

昇降設備の設置が必要な貨物自動車の範囲を拡大され、これまでは5t以上の貨物自動車が昇降設備の設置が義務付けされていたが、2t以上の貨物自動車にも義務付けがされ、使用を徹底させる必要があります。

引用元:厚生労働省|労働安全衛生規則の一部を改正する省令案等の概要(陸上貨物運送事業関係)

前述の通り2t以上5t以下のトラック災害が4割も発生しているので範囲の拡大は当然と言えます。

・違反するとどうなる?

トラックの昇降設備設置義務を守らなかった場合、労働安全衛生法の違反となります。

昇降設備を設置しなかった事業者に対しては6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金といった罰則が科されます。(労働安全衛生法第119条)

なお、昇降設備が義務付けられている貨物自動車であるにもかかわらず、昇降設備を使用しなかった労働者に対しては、50万円以下の罰金が科されます(労働安全衛生法第120条)

※引用:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf
※引用:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/110329-1c.pdf
また、労働者に急迫した危険がある場合は、事業者に対して労働災害防止のために作業の停止や建物などの使用停止などを命じられる行政処分を受ける可能性もあります。

・昇降設備に望まれる仕様

踏み台等の可搬式のもののほか、貨物自動車に設置されている昇降用ステップ等も昇降設備に含まれます。昇降用ステップは、乗降グリップ等による三点支持(両手両足のうち常に3点で体を支える)で安全に昇降できる形式が望まれます。また、十分な幅と滑り止め加工のある踏み面、使用時にぐらつかない安定した設置、手すりやグリップの設置なども重要です。

昇降設備には持ち運び可能な脚立やはしごも使用できますが、荷台やアオリに引っかけられるフック付きなど、安全性と作業効率を両立できる製品を選びましょう。

ピックアップ

5t以上のトラックは元々設置が義務化されています。今回の昇降設備に関する改正は適用範囲の拡充という認識で問題ありません。

・脚立など持ち運びできるものでもOK

昇降設備には、持ち運びが可能な脚立やはしごでも構いません。

実際に、トラック用の昇降設備として、脚立・はしご・ステップタイプの製品が販売されています。はしごを使う場合は、昇降設備として安全に使えるものを選んでください。トラック用の昇降はしごなら、荷台やアオリに引っかけられるフックが付いており、トラックに簡単に着脱・固定ができるようになっているものがおすすめです。

また、荷役作業時に使うため、ステップが両足を置ける広さであることや、踏面に滑り止め加工がされているかなどにも配慮しましょう。

トラック用昇降設備の選び方 5つのポイント

昇降設備は、法律で義務化されただけでなく、作業者の安全を守る重要な道具です。選び方を誤ると、事故の危険や作業効率の低下につながります。

ここでは、安全性や使い勝手、耐久性など、選定時に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

・安全性を最優先にする

昇降設備は、荷役作業中の墜落・転落を防ぐための命綱です。安全性を確認する際は、手すりやグリップの有無、踏面の滑り止め加工、そして十分な強度があるかを必ずチェックしましょう。

特に三点支持(両手両足のうち3点で体を支える)が可能な設計は、安全性の高さが厚生労働省にも認められています。 また、踏面の幅が狭すぎると片足しか置けず不安定になりやすいため、両足をしっかり置ける幅が望ましいです。

スペック表では「滑り止め加工の有無」「手すり・グリップの有無」「最大耐荷重」を必ず確認しましょう。

・設置・固定方法の適合性

トラックの仕様に合った設置・固定方法を選ぶことが重要です。

アオリに引っ掛けるタイプ、ラッシングレール固定式、据え置き式などがあり、車体への加工が必要なモデルも存在します。作業頻度や使用環境によって、工具なしで着脱できるモデルや、現場で素早く設置できるタイプを選ぶと効率的です。

また、荷役作業中の振動や荷重で外れないよう、固定力が十分な構造であることも確認してください。スペック欄では「設置方法」「適合車種」「固定方式(ボルト・引っ掛けなど)」を確認しましょう。

・収納性・携帯性

使用後の収納や持ち運びやすさも選定のポイントです。

折りたたみ式やスライド格納式は省スペースで保管でき、常にトラックに積んでおけるため便利です。収納性に優れたモデルは、作業準備や片付けの時間を短縮でき、現場の効率化にもつながります。

スペック表では「折りたたみ可否」「収納サイズ」「重量」を確認しましょう。使用頻度が高い場合は、固定式や格納式を選ぶと毎回の設置作業を省略できます。

・耐荷重・ステップ幅

昇降設備は使用者の体格や荷物の重量を想定し、耐荷重に余裕のあるモデルを選びましょう。

耐荷重が不足すると、使用中に破損や変形の危険があります。また、ステップ幅は両足をしっかり置ける広さが理想です。幅が狭いと安定性が低下し、滑りやすくなる恐れがあるため注意しましょう。

さらに段差は50cm以内になる構造が望ましく、昇降時の負担を軽減します。スペック欄では「耐荷重」「ステップ幅(mm)」「段数」を必ず確認し、現場の作業条件に合ったものを選定してください。

・素材の耐久性・耐候性

屋外で使用する昇降設備は、錆びや腐食に強い素材を選びましょう。

アルミ製は軽量で持ち運びやすく、錆びにくいのが特徴です。ステンレス製は耐食性に優れ、長期間の使用にも耐えられます。スチール製は価格が比較的安価ですが、防錆処理の有無や塗装の質を確認する必要があります。

使用環境が雨や雪の多い地域であれば、耐候性の高い素材を選ぶことで長く安全に使用できます。スペック欄では「材質」「表面処理(防錆加工など)」を必ずチェックしましょう。

おすすめの昇降設備

あのピカコーポレイションやHARAX、アルインコなどから今回の改正にピッタリで、作業もしやすくなる昇降設備をご紹介。
手すりや伸縮レバーなどただのはしごとは違う部分を確認していきましょう♪
今回のような法改正が伴う場合、値段や性能が良好な商品は在庫が間に合わない場合も多くございますのでお早めのお求めを強くおすすめします。

手軽で使いやすい


商品名 HARAX トラックステッパー TS-500D
メーカー HARAX
価格

<%price_01281286%>

特長 ●トラックのアオリに掛けるだけで簡単にセットできますから荷台への昇降をスムーズにおこなえます。
仕様 ●完成品
●フック有効幅5cm
●ステップ幅20cm
●折りたたみ式
●最大使用荷重100kg
●最大使用質量(kg):100
●段数(段):1
●フック有効幅(mm):50
●手がかり棒:なし
●幅(mm):200
●長さ(mm):530
●全長(mm):530

HARAXのトラックステッパーTS-500Dは、アオリに引っかけるだけで簡単にワンステップを設置することができます。もともとコンパクトな設計ですが、ステップ部は折りたたみ可能なので、使わないときは省スペースで収納できます。


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手軽で高さ調節が出来る


商品名 HARAX トラックステッパー TSW-925
メーカー HARAX
価格

<%price_01043905%>

特長 ●トラックのアオリや荷台にかけるだけで簡単にセットでき、荷台への昇降をスムーズに行えます。
仕様 ●完成品
●フック有効幅7.4cm
●全奥行き(フック含む)40cm
●全幅57.5cm
●3段仕様
●踏ざん踏面幅:150mm(1、2段目)、140mm(3段目)

HARAXのトラックステッパーTSW-925は、アオリに引っかけるタイプで、簡単に設置することができます。また、ステップが3段あり、TS-500Dよりも高さのあるトラックでも使うことができます。


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脚の長さを伸縮出来て、手すりも搭載


商品名 ピカ トラック昇降ステップ(手すり付き) DXF-14-18TE-A
メーカー ピカコーポレイション
価格

<%price_PG-PiCa-Corp-DXF-14-18TE-A%>

特長 ●折りたたみ式手すりの付いた、トラック昇降ステップです。
●トラック荷台への昇降や荷物の積みおろしなどに。

ピカコーポレイションの手すり付き昇降ステップは、6段のステップが付いた昇降はしごです。足の長さは25mmピッチで伸縮が可能で、段差があるとこでも安定して設置が可能。アオリ部分に引っかけて簡単に設置できます。また、手すりも含め、折りたたみができるため収納場所にも困りません。


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疲れたときにうれしい手掛かり棒


商品名 アルインコ トラック用はしご
メーカー アルインコ
価格

<%price_PG-N-9-0023%>

特長 ●安全で昇降しやすい手がかり棒付です。
●取り付けフックのあおりにひっかけるだけでOK、カンタン操作でトラック荷台への昇降が行えます。
●ご使用のトラックに合わせ、フックの高さ位置が変えられます。

アルインコのトラック用はしご TRH-Tは、取り付けフックをアオリに引っかけるだけで設置が可能。フックの位置は変えられるので、トラックの高さに合わせて調節できます。また、長めの手がかり棒が1つ付いており、安全に昇降できる設計になっています。


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左右の手がかり棒と幅広天板が特徴


商品名 トラック昇降ステップ TRHF-T TRHF736T
メーカー アルインコ
価格

<%price_01290965%>

特長 ● 安全で昇降しやすい左右の手がかり棒付です。
● 折りたたみ式なので、コンパクトに収納が可能。
● 7.6kgで持ち運びも簡単。
● 設置高さ:734〜1175mm
● 段数:2段

アルインコのトラックの荷役作業に特化したはしごタイプの昇降ステップです。トラックに天板を引っかけて使います。左右に手掛かり棒が付いているほか、天板が広く設計されているのが特徴です。


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階段のように上り下りできて安全作業が可能


商品名 折りたたみ式作業台(17560) LG-11904(LGジャンボステップ)
メーカー 長谷川工業株式会社
価格

<%price_00907978%>

特長 ● 昇降角度がゆるやかで、ステップも幅広いため安心して昇り降りできます。
● 折りたたみ可能で、コンパクトに収納いただけます。
● 工具やスマートフォンなどが置けるトレー付き。
● 最大作業床高さ:890mm
● 段数:4段

長谷川工業の折りたたみ作業台は、階段のような幅広ステップが特徴で、荷物を持ったままでも簡単に昇降できます。上枠が付いており、天板の上での作業も可能。また、上枠の上に工具やスマホなど小物を置けるトレーも付いています。


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まとめ

今までは最大積載量5t以上のトラックだけの設置義務でしたが、今回からは2t以上から設置の義務が発生しました。
作業においてひと手間増えてしまいますが、安全のため設置を進めていきましょう。

現場市場の荷役用作業台商品ページはこちら

筆者アイコン

現場市場店長のコメント

実際に多くの事故が発生しているからこその改正ですので一層気を付けて作業をしていきたいですね。
また、今回の改正に合わせて各メーカーが様々な商品を再展開しておりますので、お買い替えのいいきっかけとみてもいいかもしれません。




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店長。現場資材を取り扱う商社で確かな知識と実績を積みました。あなたの現場ライフをより快適にするショップを絶賛運用してます!

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