チップソーの選び方6選と2023年最新おすすめ10製品を徹底解説

チップソーを取り付ける電動工具

チップソーを装着して仕様する工具は、電動丸ノコやチップソー切断機(チップソーカッター)、草刈り機などがあります。

同じくディスク状の切削部品を取付けて使う工具にはディスクグラインダーがありますが、チップソーはディスクグラインダーには装着できません。

画像引用元：全国労働衛生週間 実施要綱等について

その理由としては、
● グラインダーは丸ノコ等よりも高速で回転するためチップが破損して飛散するリスクがある
● グラインダーでチップソーを使用するとキックバックが起こった時の危険性が高まる
● 材料の固定が不十分な状態でグラインダーでチップソーを使うと反発が起こりやすく危険
などがあります。

いずれのケースもケガや事故に繋がり大変危険なので、絶対にチップソーをディスクグラインダーに装着しないでください。

チップの素材

チップ部分の素材によって切れ味や適した素材が異なります。
大きく分けて、金工用と木工用があります。
切断する材質にあった素材を選びましょう。

超硬（合金）チップ

耐摩耗性に優れた高硬度のチップです。IVa/Va/VIa族金属の炭化物と鉄系金属と合わせて焼結した複合材料のことで、多くの切削工具に用いられています。
主に木材の切断に使用され、切れ味が長持ちするのが特徴です。

サーメットチップ

サーメットとは、チタン（炭化チタンまたは窒化チタン）にコバルトやニッケル、モリブデンなどをブレンドした複合材料です。
硬く丈夫な素材なので、金属など硬い素材のカットに用いられています。

焼結ダイヤモンドチップ

ダイヤモンド焼結体（PCD）は、合成ダイヤモンドを焼結して作った素材のチップです。
非常に硬く耐久性に優れているため、切れ味が長く保たれます。
サイディングボード（外壁材）のカットなどに使われています。

超微粒子超硬チップ

超硬チップの粒子を超微粒子化し、強度と硬度を向上させたチップです。
切込能力に非常に優れ、石膏ボードなどの硬い素材の切断にも採用されています。

刃型の形状

チップソーの刃型は形状・刃の向きに複数の種類があり、それぞれに適した用途があります。
代表的な刃型の特長を見ていきましょう。

千鳥刃

TRUSCO トクマルチップソー刈払機用山林下刈り用

チップソーの千鳥刃とは、刃先に片刃の超硬チップが互い違いに付けられたものです。
切れ味がよいので木材・竹・草などを切る用途に用いられます。

ただ、仕上がりが粗めになってしまうので、雑草や雑木の切断などにおすすめです。

交互刃

画像引用元：CB-25 | 天龍製鋸株式会社

交互刃とは、千鳥刃の両面に超硬チップが付いたタイプです。
一般木材・集成材・合板など木材全般の切断に使われることが多いですが、作業性が安定していることから樹脂や薄物などの破損しやすい素材にも用いられています。

平刃

画像引用元：B-25 | 天龍製鋸株式会社

同じ向きにフラットな刃先の超硬チップソーが付けられているベーシックなタイプの刃先です。
繊維の方向に沿って切断する作業に向いているため、一般木材の縦挽に適しています。

組刃

画像引用元：LAQIIIシリーズ（AB-0） | 天龍製鋸株式会社

平刃と千鳥刃を組み合わせたものです。メーカーや製品によって3刃1組・5刃1組などのバリエーションがあります。
千鳥刃の切れ味と平刃の安定性を両立しているので、一般木材・集成材・合板・ボードなど様々な素材の切断に使用できます。

高低刃

画像引用元：D-10 | 天龍製鋸株式会社

平刃の先端に高低差を付けて加工した刃先です。作業安定性も高く、研削音も比較的静かなのが特長。
非鉄軽金属のアルミや銅などのカットに使われます。

刃の数

チップソーの刃の数も作業性や仕上がりに影響します。
刃の数が少なくひとつひとつが大きいものは、厚みのある素材でも切りやすく切断スピードが速いというメリットがあります。
一方デメリットとしてはバリが出やすく粗い仕上がりになりやすい点が挙げられます。

小さい刃がたくさんあるタイプのチップソーは、安定して切断できるため薄物やパイプなどの使用に適しています。
切断面も滑らかに仕上がりますが、粉塵によって目詰まりがしやすいのが難点です。

チップソーの用途

チップソーは製品ごとに適した用途があります。

● 木材用
→一般木材用/合板・集成材用など
● 金属用
→鉄系金属用/アルミや銅等非鉄系金属用/ステンレス用など
● 刈払用
→草狩り用/雑木・竹切断用など
● 建築材用
→外壁用/石膏ボード用など
など用途ごとに種類が分けられ、その中でも細かくカテゴリ分けされています。
縦挽か横挽か兼用なのか、どの金属の切断に適しているのか、など使用感も大きく異なるので必ず専用のものを使用しましょう。

特に、木材用の物を金属に、刈払用の物を木材に・・・など大きなカテゴリを超えた使用は絶対に避けてください。
素材が癒着してチップソーが使えなくなったり、チップソーや工具が破損する恐れがあります。

工具の回転数と寸法

チップソーには製品ごとに最高使用回転数が定められています。
使用する工具の仕様を確認し、チップソーの最高使用速度を超えないよう必ず規定を守りましょう。

また、チップソーのサイズが合わないと、装着自体ができないケースもあるため、ご購入時は必ず外径・刃厚・穴径のサイズをご確認ください。

切れ味が低下したり刃先が丸くなったら交換しよう

チップソーの交換までの期間は、使用頻度や切断する材料などによっても変わります。
交換した方がいいサインとして、
● 切れ味が明らかに低下した
● 刃先が摩耗して丸くなった
● チップや刃先が欠けた
● チップや刃先が変形した
以上の4点が挙げられます。

どれかひとつでも当てはまったら、無理に使い続けずになるべく早く交換しましょう。

チップソーの付け替え方

丸ノコでチップソーを交換する際の手順を簡潔にご紹介します。

1. ロックレバー（シャフトロック）を押したままレンチでボルトを緩める
2. ボルトを引き抜いてフランジを外す
3. 安全カバーをずらしてチップソーを外す
4. 刃の向きを確認し新しいチップソーを取り付ける
5. フランジをチップソーとしっかり密着させる
6. ボルトをしっかりと締める
7. 目視して問題が無ければ空転テストして動作を確認する

ロックレバーやシャフトロックの名称や場所はメーカーによって異なるので、取扱説明書を確認しつつ作業を行いましょう。