切断用砥石の選び方は材料や工具に合わせよう！おすすめ商品15選も

100〜180mmサイズの切断用砥石はディスクグラインダーに装着します。
ディスクグラインダーとは切断・研削・研磨・さび落としなどに使う電動工具で、こちらの記事でも詳しくご説明しています。

グラインダーの特長とは？選び方やサイズの違い・おすすめの機種を紹介！

305〜510mmと大きなサイズの切断用砥石は、高速切断機で使用します。
裁断機のような構造で、刃の部分が丸ノコのような形状になっているのが特長です。

ディスクグラインダーと比較すると切断するまでの時間が短く、大量に薄物や長材を切断しなければならない作業に適しています。

最初に考えておくべきは「粒度」と「硬度」です。

まず粒度とは「目の粗さ」を表す数値で、数値が大きいほど目が細かくなり、精密に仕上がります。仕上がりをできるだけきれいにしたい方は、高い数値のディスクグラインダー砥石を選びましょう。

次に硬度は「結合度」と呼ぶ場合もあります。アルファベットで表記されていてA〜Zまであり、アルファベットが後になるほど硬い砥石となります。硬くなるほど、目つぶれの傾向が高くなり、より熱の影響を受けやすい可能性があります。なお、硬度の高い製品のほうが砥石の摩耗量が少ないため、製品寿命が長い傾向にあるのも特徴です。

砥石のサイズは、大きく分けて次の4種類があります。
　●　100mm
　●　125mm
　●　150mm
　●　180mm
ディスクグラインダーによって適合する砥石のサイズが異なるため、すでにグラインダーをお持ちの場合は適合するサイズの砥石を買いましょう。
なお、最も砥石の種類が豊富なのは100mmです。砥石を使用する目的で、これからディスクグラインダーを購入予定の場合は、100mmに適合する製品を購入するとよいでしょう。

グラインダー砥石の「砥材」にも着目しましょう。「砥材」とは、砥石の原料のことで、一般に複数の鉱物やセラミックを調合して作られていて、調合された材質によって研磨に向く素材が変わってきます。

たとえば一般鋼・一般鋳鉄を研磨するならアルミナ、ホワイトアルミナ、アルミナジルコニアを使用した製品が適合します。特殊鋳鉄はカーボランダムの砥石がおすすめです。非鉄金属（アルミ・真鍮・砲金など）・非金属（石材・ガラス・コンクリートなど）はカーボランダムのほかグリーンカーボランダムも適合します。

グラインダー砥石を選ぶ際にはホイールカバーもあったほうがよいでしょう。ホイールカバーは研磨くずや切りくずの飛散防止、手に砥石が触れるなどの事故を防止する目的で使用します。砥石によって適したホイールカバーが異なるため、電動工具の純正パーツなど適合するものを使用しましょう。

たとえば以下のようなカバーがあります。
　●　研削砥石、ダイヤモンドホイール、サンディングディスク用ホイールカバー
　●　ダイヤモンドホイール用集じんアタッチメント
　●　カップ型ワイヤブラシ用ホイールカバー
　●　ベベル型ワイヤブラシ用ホイールカバー
　●　切断砥石用ホイールカバー
もし適合するホイールカバーを持ち合わせていないときは、一緒に購入してください。

切断用砥石は、使用している砥粒や硬さなどによって適した材料が異なります。
　● 鉄
　● アルミ
　● ステンレス
　● 石材
　● 樹脂（FRPや塩ビ等）
など、カットする材料に合わせた砥石を選びましょう。

材料ごとに切断用砥石を変えないと、作業効率の低下や目詰まりなどを招くリスクがあります。

ディスクグラインダーで使う切断用砥石は、基本的には板などの薄物や空洞のない細い棒などの切断に適しています。

鉄パイプなど、ある程度太さがあったり中身が空洞のものを切断する際はバリが出にくいように、専用の切断用砥石を使用するのがおすすめです。

切断用砥石の最高使用周速度は砥石が安全に使用できる限度のスピードのことで、m/sec（毎秒〇メートル）で表記されています。

労働安全衛生規則第119条で以下のように定められています。

”労働安全衛生規則119条
使用者は、研削砥石をその最高使用周速度を超えて使用してはならない。”
参考：労働安全衛生規則

作業の如何に問わず、必ず最高使用周速度を守らなければなりません。
最高使用周速度は、砥石の外周と回転数によって異なります。必ず製品の表示を確認しましょう。

回転数は切断用砥石が1分間に回転する数のことです。

画像引用元：砥石の豆知識　「第4章」｜株式会社レヂトン｜安全切切断用砥石始め、研削、研磨工具を製造販売

変速機能のないディスクグラインダーを使う場合は、グラインダーの回転数が砥石の回転数を超えないように注意してください。

切断したり削るために使う砥粒の素材のことを指します。
　● A＝アランダム（アルミニウム酸化物）
　● WA＝ホワイトアランダム（精製した白色のアランダム）
　● C＝カーボンランダム（黒色炭化ケイ素）
　● GC＝グリーンカーボンランダム（緑色炭化ケイ素）
　● Z＝ジルコニア（ジルコニウム酸化物）/AZ（アルミナジルコニア）

A・WA・Z（AZ）＝一般鋼材、鋳銅・ステンレス銅・炭素銅などの金属
C・GC＝耐火物や石材など非金属
というように、砥材によって適した切断用素材が異なります。

砥粒の粗さ・細かさを表す数値です。
数字が低いほど粗く、スピーディに研削でき砥石の消耗も少なくなります。
反対に数字が高いほど細かくなり、切断面がきれいに仕上がります。

砥石の硬さをアルファベット順で表しています。
　● J
　● L
　● N
　● M
　● O
　● P
　● Q
　● R
　● S
　● T
　● U
　● V
　● Z
のいずれかで表記され、上から柔らかい順に並んでいます。
分かりにくい場合は、「アルファベット順でZに近い程硬くなる」と覚えておきましょう。

砥粒の結合・保持になんの結合剤を使用しているか、という表示です。
一般的に、砥粒の種類に合わせて下表の結合剤が使用されることが多いです。

補強材をどれだけ使用しているか、を意味します。
　● 表示なし：補強材なし
　● F：ガラスクロス1枚
　● F2：ガラスクロス2枚
　● F3：ガラスクロス3枚

ガラスクロス補強材を使用すると、砥石の割れや飛散を予防できます。